歯のコラム column
ハイドロキシアパタイトってなに?後編
2024.07.08
健康についてこんにちは。仙台市若林区新寺のほんま歯科の歯科衛生士のWです。
前回まで、ハイドロキシアパタイトについてお話してきました。
こちらは、ハイドロキシアパタイトのブログ後編になります。
前編をまだ見てない方は、1つ前のブログからチェックしてみてください。
さて、後編では、ハイドロキシアパタイトの具体的な効果についてお話するところからスタートです。
ハイドロキシアパタイトの効果を、以下にまとめます。
①エナメル質表層下脱灰の再石灰化
②エナメル質表面の改善・修復
③酸蝕・象牙質知覚過敏の抑制
④エナメル年齢の維持・回復
⑤病原性細菌の吸着除去
⑥エナメル質形成不全の再石灰化
以上が、ハイドロキシアパタイトの効果です。
何回も出ている、「再石灰化」とは、
歯を脱灰から守る唾液の自然治癒のメカニズムです。
ミネラル損失のため、その結晶構造がスカスカになっている歯の表層下脱灰層 (初期むし歯)に対して、唾液がカルシウムイオンとリン酸イオンを補給し、エナメル質の結晶を新しく形成し、元の健康な状態に戻す現象です。
フッ化物は歯の表面に効果的に働きかけます。
フッ素の使用では、表面が再石灰化すると、ミネラルイオンが通る穴が塞がれ、表層下の再石灰化ができなくなってしまいます。
一方、ハイドロキシアパタイトは表層下まで均一に再石灰化することができるそうです。
これがハイドロキシアパタイトとフッ素の違いです。
加藤先生からは、現場で実際にフッ化物とハイドロキシアパタイトをどう使い分けているかをお話してくださいました。
「私のところでも表層下脱灰を治したいというときは、アパタイトを最優先に使うようにしています。
なかなか清掃がうまくいかないとか、本当にハイリスクな方には、フッ素洗口の併用をお勧めしますね。
ただいくら高濃度のフッ化物でもミネラルは供給してくれないので、アパタイトを使うようにしています。」
と、お話していました。
さらに、フッ化物のような化学物質に比べて天然素材に近いものを使用しているため毒性も少ないのがポイントです。
このポイントは本間院長もおすすめしていました。
「なるべく化学薬品を使わずに、むし歯予防をしたい」
「フッ素がむし歯予防にいいのはわかっているけど、毒性が心配」
と、考えている方は、元々ヒトの身体にも存在しているハイドロキシアパタイトを使ってみてもいいかもしれません。
前半後半に分けてお話したハイドロキシアパタイトの凄さをわかっていただけたでしょうか?
では、こんなにすごいハイドロキシアパタイトですが、患者さんが使えるようになるにはどうすればいいのでしょうか?ハイドロキシアパタイトは、先ほどもお話したように歯磨き粉や洗口剤に配合されることが多いです。
ほんま歯科でも、ハイドロキシアパタイト配合の歯磨剤を販売しています。
それが、「アパガードリナメル」です!!
私も以前使っていましたが、使用後の表面のツルツル感が、とても気持ち良いです。
歯磨き粉自体も、少し粘度があって、歯にパックをしているような使用感でした。
味もペパーミント味で、すっきりした爽やかな味わいです。気になる方はぜひ受付スタッフまでお声掛けください。
また、当院では販売していませんが、ハイドロキシアパタイトの洗口剤もあります。
こちらも以前使用したことがありますが、トロッとした使用感の洗口剤なのですが、お口をゆすいだ後のスッキリ感がしっかり残るのが魅力的でした。
こちらの洗口剤を購入した時は、販売元のオーラルケアという会社の公式サイトで購入しました。
気になる方は、チェックしてみてください。
本日は、ハイドロキシアパタイトについて、前編後編に分けてお話しました。
専門的な分野でしたが、ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。
次回のブログもお楽しみに!!