歯のコラム column

歯にも寿命がある? 一生自分の歯で過ごすために知っておきたいこと

2025.06.28

健康について

こんにちは。仙台市若林区新寺の予防歯科管理型歯科医院、ほんま歯科です。

「人の寿命が延びる中、歯の寿命も延ばせるのか?」という問いは、歯科医療の現場でも近年ますます重要になっています。健康寿命の延伸が注目される中で、「自分の歯で食べられる」ということは、単なる口腔の問題を超えて、全身の健康や生活の質(QOL)にも大きく影響を与えるからです。

実は、歯にも“寿命”があるとされています。今回は、歯の寿命とは何か、その寿命を短くする原因、そして歯の寿命を延ばすために私たちが今日からできることについて詳しくお話しします。

歯にも寿命がある? 一生自分の歯で過ごすために知っておきたいこと

歯の寿命は何歳くらい?

日本人の永久歯は、生え変わることのない“最終的な歯”です。通常、6歳ごろに第一大臼歯(いわゆる「6歳臼歯」)が生え始め、12歳ごろまでに28本の永久歯が揃います(親知らずを含めれば最大32本)。

では、その永久歯は一体どれくらいの期間使えるのでしょうか?

厚生労働省の統計などから計算すると、永久歯の平均寿命は約60〜70年。しかし、実際には成人後すぐに歯周病や虫歯が進行し、中高年になる頃には多くの人が何本かの歯を失っているのが現状です。

歯科業界では「80歳で20本以上の歯を残す」という目標、いわゆる「8020(ハチマルニイマル)運動」が長年推進されていますが、令和に入ってもこの目標を達成している人はまだ全体の約50%にとどまっています。

歯にも寿命がある? 一生自分の歯で過ごすために知っておきたいこと 歯にも寿命がある? 一生自分の歯で過ごすために知っておきたいこと

歯の寿命を縮める3大要因

1. 虫歯

 初期段階では痛みもなく気づきにくい虫歯ですが、進行すると歯の神経がダメージを受け、最終的には抜歯が必要になることも。適切なタイミングで治療を受けることが重要です。

2. 歯周病

 日本人が歯を失う最大の原因です。歯ぐきの腫れや出血、歯のグラつきが進行すると、最終的には歯を支える骨が溶けてしまいます。しかも痛みを感じにくいため、発見が遅れることが多いのが特徴です。

3. 噛み合わせや歯ぎしり

 強い力が一部の歯に集中することで、ヒビ割れや摩耗が起こり、歯の寿命を縮める原因になります。就寝時の歯ぎしりには、マウスピースなどの対策が有効です。

歯の寿命を延ばすための4つの習慣

1. 毎日の丁寧なセルフケア

 歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやフロスを活用して、歯と歯の間のプラーク(細菌のかたまり)までしっかり除去しましょう。

2. 定期的な歯科検診

 3〜6か月ごとにプロの目でチェックしてもらうことで、虫歯や歯周病の“予防”が可能になります。歯石除去やクリーニングも寿命延伸には欠かせません。

3. 食生活の見直し

 砂糖の多いお菓子や飲み物は、虫歯菌のエサになります。また、しっかり噛んで食べる習慣は、唾液分泌を促し、口腔内の自浄作用を高めてくれます。

4. ストレスと向き合う

 ストレスは歯ぎしりや免疫低下を引き起こし、歯周病を悪化させます。睡眠や運動、心のケアも歯の健康にとって大切です。

歯にも寿命がある? 一生自分の歯で過ごすために知っておきたいこと

インプラントや入れ歯に頼らず生きるという選択

現代歯科では、インプラントや義歯といった選択肢も充実しています。しかし、やはり自分の歯で噛めるというのは、食事の美味しさや自然な発音、噛み合わせの感覚など、人工の歯では完全には再現できない価値があります。

歯は、一度失うと二度と自然には生えてきません。だからこそ、「今ある歯をいかに大切に使うか」が一生の健康を左右します。

 

まとめ:歯の寿命を決めるのは、あなた自身

歯の寿命は生まれつき決まっているものではありません。日々の習慣や定期的なケアの積み重ねによって、十分に延ばすことが可能です。

80歳でも90歳でも、「自分の歯で食べられる」人生を目指して、今日からできることを一歩ずつ始めてみましょう。私たちほんま歯科スタッフも、皆さんの“歯の一生”をサポートするパートナーとして、全力でお手伝いします。

ほんま歯科では、トリートメントコーディネーターも在籍しております。

素朴な疑問や、将来についても相談してみてください。

歯にも寿命がある? 一生自分の歯で過ごすために知っておきたいこと

月別アーカイブ