歯のコラム column
咬筋のケア
2024.07.16
健康についてこんにちは。仙台市若林区にあるほんま歯科です。
緊張やストレスが出てくると知らない間にある症状が出てきます。何かわかりますか??
それは『歯ぎしり・食いしばり』です。この原因として先程挙げた緊張やストレス、他にも歯並びなどと
考えられていますが、現時点では明確な原因は不明であり今後の研究が期待されています。
従来の定義では、主に寝ている間か無意識のうちに、強い力で歯と歯を摺り合わせて音をたてるこ
とでした。現在では、覚醒時のさまざまな動作も含めて「歯ぎしり(歯軋り)」と呼ばれることが多くなり
ました。
さらに就寝時や覚醒時を問わず、歯を動的、若しくは静的にすり合せたり、噛み締めたりする非機能
性咬合習癖としてブラキシズムと称されることもあります。ブラキシズムは、上下の歯を臼の如くすり
合わせる運動(グラインディング)、上下の歯を静的に強く噛み合わせる動作(クレンチング)、上下の
歯を動的にカチカチと噛み合わせる動作(タッピング)などに分類されます。
歯ぎしりが習慣化すると、歯がすり減るだけでなく、あごの関節に力が伝わり顎関節症や顔面痛だけ
でなく、筋の緊張による頭痛・肩こりなど身体にいろいろな症状が起こる可能性もあります。さらに
は、冷たいものがしみる知覚過敏や歯周病を悪化させる要因とも考えられています。
私も日中作業に夢中になったり、寒さを感じたり、緊張していたりするといつの間にか歯を食いしばっ
ていることがありますが食いしばっていることに気づいたら離すように意識をしています。
そして今回は、私が行っている咬筋のケアを2つ紹介します。
食いしばりをしていると筋肉が緊張して
固くなっているのでそれをゆるめてあげることが重要です。
◎内側から咬筋をゆるめる
1. 親指を口の中に入れ、口の奥へ差し入れる。
2.歯茎の奥に縦に走っている咬筋の下の付け根に親指を当て、ほおの外側から、残り4本の指をそ
えてつかみ、親指で咬筋を付け根から押し剥がすように外の方向へ約1分押し続ける。上のつけ根
の部分も、同様に押す。逆側も同様に行う。
〈ポイント〉
・強く押さないこと。指が触れていれば筋肉はゆるみます。
・位置がわかりづらい場合は、指を差し込んだ状態で歯を食いしばってみてください。ピクピクと動く
部分が咬筋です。
・入浴時は体が温まり筋肉がゆるみやすく、指もすぐ洗えるのでおすすめです。
◎外側から咬筋をゆるめる
①手を軽く丸めて、耳全体を覆うように当てる
・親指の付け根はエラの位置。
・人さし指、中指、薬指、小指の4本の指が耳を覆う。
・手のひらでフェイスラインを押さえる。
②外回しに円を描くように手を動かす
・1の状態から、外回しに15回、円を描くようにマッサージ。
・このとき、ぽかんと軽く口を開ける。
・人さし指、中指、薬指、小指の腹で耳周りの筋肉をほぐし、手のひらで咬筋とフェイスラインをマッ
サージする感じで行います。
〈ポイント〉
少し圧をかけるくらいの力加減で覆いましょう。片側ずつでも、両側同時に行ってもOKです。
咬筋をゆるめることで緊張がほぐれ、顔の血行も良くなりむくみも取れる嬉しい効果もあるそうです。
私もこれからもケアを続けていこうと思います。
ただし、毎日のケアを続けても長年の食いしばる癖がついてしまっている場合や食いしばりの症状
が強い方は歯や顎を守る意味でもマウスピースを作製することができます。その時は気軽にご相談
ください。