歯のコラム column
オーラルフレイルについて…パート2
2023.06.21
未指定こんにちは。歯科衛生士のAです。
前回オーラルフレイルとは、口腔機能の低下を含んだ摂食嚥下機能の衰えの一つであるとされていて、また、高齢に伴う筋力の低下や低栄養の状態を示す「フレイル」の1つであるとも定義されていることに関して説明しました。
みなさん普段の生活で、唾液があまり出てこず食べ物が飲み込みにくい、口周りの筋肉があまり動かす食べこぼしをしてしまう、舌が動きにくく周囲とのコミュニケーションが円滑に回らなくなってきたなど、お口周りのことに関して不便になっていることがありませんか?これらの症状はオーラルフレイルの兆候であり、全身的フレイルの原因にもなるため、普段から行える予防の運動が大切です。
今回はお口周りを動かしほぐす運動について説明していきます。お口周りの筋肉を動かしほぐすことにより、唾液がしっかり出て食べ物が飲み込みやすくなります。手軽に行えるので、ぜひ行ってみてください。
パタカラ体操
口の運動を行う前におすすめの準備体操が「パタカラ体操」です。こちらは食事前に行うのが適切です。
【パタカラ体操】
パタカラ体操には、それぞれの音に意味があります。
「パ」は口を閉じるための筋肉を鍛える効果があり ます。唇を閉じて発音しましょう。
「タ」は口に含んだ食べ物をすりつぶし飲み込む筋肉を使います。舌を上あごにくっつけて発音してください。
「カ」は食べ物を誤って気管に入れないようにのどの奥を閉じる筋肉を使います。喉の奥を使って発音しましょう。
「ラ」は舌を使って食べ物を丸めるときに働く筋肉を使います。
舌の先を上の前歯の裏側につけて発音してください。
1 「パ」「タ」「カ」「ラ」を1音ずつ発音する。これを10回繰り返します。
2 「パパパパ…」「タタタタ…」のように1音10回ずつ発音する。
3 パタカラを含む文章を発音します。よく使うのが「パンダの宝物」です。
「ぱんだのたからもの」を10回繰り返して発音します。
【唇を動かす運動】
1 口をすぼめて「うー」と発音する
2 口を横に広げて「いー」と発音する
【舌の運動】
1 左ほほの内側に舌を強く押し付け、ほほの上から舌の先を指で押さえる。
2 指で押さえている部分に舌をゆっくり10回押し付ける。
3 右も同様に行う。
【ほほを動かす運動】
小さじ1杯程度の水を口に含み、ほほを膨らませる→すぼめるといったぶくぶくうがい
のような動きを数回繰り返す。(水はなくてもかまいません。)
いかがでしたか?こちらの体操は1セット行うのに慣れるまでは時間がかかるかもしれません。
まずは少しずつでもかまわないので必ず毎日行うことで効果を実感することが大切ですので、ぜひトライしてみてください^^