歯のコラム column
「先天性欠如歯」とは?生まれつき歯が足りないってどういうこと?
2025.08.07
健康について仙台市若林区新寺の予防管理型歯科医院の歯科衛生士のTです。最近次のような声を何人かの患者さんより質問を受けることがありましたのでブログに書かせていただきました。
「うちの子、いつまでも歯が生えてこない…」
そんなお悩みで歯医者さんに相談してみたら、「先天性欠如歯(せんてんせいけつじょし)」という言葉を聞いた、という保護者の方も多いのではないでしょうか。
今回は「先天性欠如歯」とは何か、なぜ起こるのか、どう対応すればよいのか?を解説していきたいと思います。
1. 先天性欠如歯とは?
先天性欠如歯とは、生まれつき永久歯(または乳歯)が1本以上作られない状態のことをいいます。
・永久歯に多く、特に「前歯から2番(側切歯)」と「前歯から5番(第2小臼歯)」でよく見られます。
・日本人の子どもで約10人に1人が該当すると言われています。
2. なぜ歯が作られないの?
原因ははっきりとはわかっていませんが、遺伝的な要因や歯の発生時期の異常が関係していると考えられています。
・家族にも同じような欠如があるケースが多く見られます。
・近年では、顎の縮小や進化の影響という説もあります。
3. 見た目や健康への影響は?
歯が足りないことで、以下のような問題が出ることがあります:
・噛み合わせが悪くなる
・見た目のバランスが崩れる
・歯並びが乱れやすくなる
・永久歯が出てこないことで、乳歯が長く残ってしまうことも
4. どう対応すればいいの?
先天性欠如歯の対応は、年齢や欠如の本数・位置によって変わります。
・矯正治療でスペースを閉じる・整える
・インプラントやブリッジで人工の歯を補う(成人以降)
・子どもの場合、乳歯を大切に残して使うこともあります
まずは歯科医院でのレントゲン検査が大切です。永久歯が存在するかどうかを正確に確認することができます。
おわりに
お子さんの歯並び、気になったらまずはご相談を!お子さんの定期検診やレントゲン撮影で、先天性欠如歯を早期に見つけることができます。気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。
