歯のコラム column

甘いものだけじゃない!酸っぱいものもむし歯の原因に?

2025.04.13

むし歯

仙台市若林区新寺の予防管理型歯科医院の歯科医師のNです。

「むし歯の原因は甘いもの」

これは誰もが知っていることだと思います。

しかし、実は酸っぱいものもむし歯の原因になることをご存知でしょうか?

今回は、酸っぱいものがむし歯を引き起こすメカニズムと、具体的な対策について解説します。

酸っぱいものがむし歯を引き起こすメカニズム

むし歯は、お口の中に住む細菌が糖分をエサにして酸を作り出し、歯を溶かすことで発生します。

しかし、酸っぱいものには、糖分が含まれていなくても歯を溶かす力があります。

これは、酸性度の高い食品や飲料を摂取すると、歯の表面のエナメル質が溶け出す「酸蝕(さんしょく)」という現象が起こるためです。酸蝕が進行すると、歯が薄くなったり、変色したり、知覚過敏を引き起こしたりすることがあります。

酸っぱいものの具体例

· 柑橘類(レモン、グレープフルーツ、オレンジなど)

· 酢

· 炭酸飲料

· スポーツドリンク

· 一部の果物(キウイフルーツ、パイナップルなど)

· ピクルス

· ドレッシング

甘いものだけじゃない!酸っぱいものもむし歯の原因に?

酸っぱいものを摂取する際の注意点

1. 摂取頻度

酸っぱいものを頻繁に摂取すると、酸蝕が進行しやすくなります。摂取頻度を減らすことが大切です

2. 摂取する時間

だらだらと長時間かけて酸っぱいものを食べると、お口の中が酸性状態にさらされる時間が長くなり、酸蝕のリスクが高まります。時間を決めて短時間で食べるようにしましょう。

3. 摂取後の経過時間

酸っぱいものを食べた後は、うがいをしたり水やお茶を飲んでお口の中を中性になるべく戻しましょう。

この3点から考えると、日常的な飲み物を炭酸水に置き換えている方は注意が必要です。無糖であっても、お口の中が常に酸性に傾いた状態になるので酸食が起こりやすく、当然むし歯にもなりやすいです。またビールやハイボールなどの炭酸でも酸蝕はおこります。アルコールを飲むと利尿作用で体の水分が減り、唾液が少なくなるのでよりお口の中が酸性になります。炭酸のお酒を長時間飲みそのまま寝落ちをしてしまうと、上記3点が全て悪い状態となり、むし歯菌にとって居心地の良い環境の出来上がりです。

 

甘いものだけじゃない!酸っぱいものもむし歯の原因に?

まとめ

むし歯の原因は、甘いものだけではありません。酸っぱいものも、摂取方法や頻度によってはむし歯の原因となる可能性があります。

酸っぱいものを摂取する際は、上記の注意点を守り、お口の健康を守りましょう。

甘いものだけじゃない!酸っぱいものもむし歯の原因に?

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