歯のコラム column

受動喫煙で子どものむし歯が2倍!!

2022.05.09

未指定

こんにちは。

トリートメントコーディネーターの片岡です。

今回は受動喫煙による、お子様のお口の中の影響(トラブル)についてのお話しです。

タバコは、吸っている本人だけではなく、周りでけむりをすってしまう人にも影響を与えることは広く知られています。このことを「受動喫煙」と言います。

特に問題とされているのが、子どもの受動喫煙ですが・・・

受動喫煙は子供の虫歯や歯ぐきにも影響を与えることが分かってきました。

 

京都大学から『家族に喫煙者がいるご家庭の子供は受動喫煙によって虫歯になる確率が最大で2倍以上になる』という研究発表があったそうです。

家族の吸うたばこの煙にさらされた子供は、家族に喫煙者がいない子供に比べて3歳までに虫歯になる可能性が2倍になったという研究結果を英医学誌BMJに発表(神戸市で2004~10年に生まれた7万6920人のデータを解析された)

生後4カ月での受動喫煙の状況と、3歳時点で1本以上の虫歯や歯の欠損、治療歴があるかどうかを調べた。  その結果、家族に喫煙者がいる子は全体の55.3%おり、家族に喫煙者がいない子に比べて虫歯になる可能性が1.46倍になった。特に、面前で吸われる環境にあった子では2.14倍に高まったという。

これまでの研究では、受動喫煙によって唾液の成分が変化し、虫歯の原因菌が集まって歯垢(しこう)や虫歯ができやすくなる可能性が示されている。「子供の健康な発育のため、大人は生活習慣に十分気を付けるべきだ」と話している。(2015年日本経済新聞より引用)

受動喫煙が虫歯の原因でむし歯が増えるという直接のメカニズムは、唾液の成分が受動喫煙によって変化し、むし歯の原因菌が集まりやすくなってむし歯ができやすくなるという研究結果があるそうですが、詳細はまだ分かっていない・・・・という感じです。

原因はともかく、結果として『子どもさんのむし歯には、受動喫煙が悪さをしていそうだ』ということです。

受動喫煙の影響はこれ以外にも「SIDS(乳幼児突然死症候群)」、「呼吸器失疾患の可能性が高まる」、「中耳炎の原因」などが明らかになっています。

子供の体に入るニコチンの量は親が全く吸わない場合に比べて、

部屋の中では15~16倍、換気扇の下でも3~4倍、戸を閉めて外で吸っても、2倍になります。また、タバコのけむりが喫煙者の髪や服についてしまうことも、原因と言われてます。

タバコは1,5歳以下の誤飲事故の原因で1位であり、タバコやタバコが溶けている液体を飲んだ時は、急性ニコチン中毒を引き起こすので、非常に危険です

たばこがお口に与える影響へ

月別アーカイブ