歯のコラム column

歯並びの良い子に育てよう

2023.07.26

未指定
歯並びの良い子に育てよう

仙台市若林区新寺のほんま歯科、歯科衛生士のKです。

最近、現代病といっても過言ではない「きれいに歯が並ばない子」が多いです。それはなぜなのでしょうか?

本日はそのことについてお話をしようと思います。

結論からお話します。

本来の動物の姿に戻れ!体をしっかり鍛え、正しい食べ方、飲み方、姿勢を乳幼児から身につけよう!です。

以下に詳細を書きます!

育児環境を見直そう

不正咬合の後天的要因の一つに、育児環境の悪化があるのでは?と思われることがあります。実際の育児ではどうだったか振り返ってみましょう

1.動物の子育てに学ぶ

歯並びの良い子に育てよう

 以前、動物の赤ちゃんは形態や機能が未熟なままで生まれてきて、その後成熟していくことを再認識してほしいと記しました。

卵から羽化、もしくは、お母さんのお腹から出て

から、走り方や泳ぎ方、そして餌の採り方を習得して独り立ちしていきます。

テレビなどで動物の子育てを見たことはないですか?断崖絶壁に巣を作るイワトビペンギンですが、雛は巣穴で親を待ち、親は海で採ってきた餌を巣まで運び、口を開けて待つ雛

に与えるのです。

それが、ある程度成長すると、親ペンギンは餌を与えずに、巣穴の外へ雛を誘い出し、岩場の上へと先に登っていきます。子ペンギンは後を一生懸命ついていきます。初めはうまく登れず何度も何度も転びながら滑り落ちながら必死についていきます。ある程度登ったところで、ようやく餌をもらいます。こうして子ペンギンの体は鍛えられ、自分で餌を採る力を身につけていくそうです。

  ゴマフアザラシのお母さんも、生まれたばかりの赤ちゃんを海に突き落として、泳ぎを教えるそうです。敵から逃げる力がつくまで何度も押し返し、ちゃんと泳げるようになってからおっぱいを与えるそうです。

人間も動物の一種ですから、形態と機能がしっかり育つまでは、しっかり体をつくることが大切だと思います。文明が発達するにつれて、人間は動物であることを忘れているような気がします。それを忘れてはたくましい子どもに育つことができないのは当然ではないでしょうか?

人間は動物の一種なのだと再認識し、形態と機能がしっかり育つ環境を、ときには厳しく整えてあげることが重要です。

2.外遊びで体づくり

歯並びの良い子に育てよう

形態と機能をしっかり育ててくれるのが、“外遊び”だと思います。子どもにとっての“外遊び”は、単なる遊びではなく体を鍛えることなのです。

家の中では体を動かす範囲に制限がありますが、外では山登りや海岸で遊んでいるうちに自然と体が鍛えられます。

キリンのお母さんはライオンから逃れるために、赤ちゃんが生まれるとすぐに立ち上がって走ることを教え、小鳥のお母さんは巣から子どもを突き落として、飛ぶことを教えます。

 私もまだ上手く歩けない頃、父親にプールの真ん中に置き去りにされたそうです(笑) お陰で泳ぎは得意になりました。

人間も動物なのです。健康に生き抜くためには、成長発育期にしっかりした体をつくることが重要です。外で遊ぶことは単なる遊びではなく、子どもにとっては大切な体づくりなのです。外遊びが少なく勉強やゲームばかりでは、子どもたちのたくましい体は望めません。現実の環境は厳しいけれど、諦めないで頑張って欲しいと思います。

3.子どもたちの姿勢を見直して

歯並びの良い子に育てよう

当院でも落ち着きのない子、姿勢が悪い子ども達をよく見かけます。

昔の日本は畳での生活が中心で、食事のときも当たり前のように正座をする習慣がありました。私も親に叱られるときは、正座をさせられていた記憶があります。以前は学校でも姿勢が悪いと叱られ、整列なども厳しく指導があったものです。

今はほとんどないようですが…

 「反対咬合を治療予定の子が、剣道を習い始め反対咬合が治った」という例があるそうです。このように姿勢を正し、鼻呼吸をする。毎日正しい姿勢で過ごせれば変化があるのも頷けます。当たり前の行動のように思う方もいるかもしれませんが、姿勢が悪くなる原因も増えてきています。

携帯電話やテレビゲームの普及です。ついゲームに夢中になると前かがみの姿勢になります。悪い姿勢が習慣になると、「前肩、前首、前顎」に変化していきます。テレビゲームや携帯を見るときの姿勢に気をつけたいですね。

 もう一つ、子どもたちの姿勢が悪くなる原因として、筋力の低下が挙げられます。50歳を過ぎる頃、筋力が衰えると背中が曲がってくるのと同時に、子どもたちにも姿勢を維持するだけの筋力が不足しているように感じられます。その原因に、幼児期の運動量が少ないことが挙げられると思います。外遊びが減り、移動は車、ショッピングカートと、幼児が歩いている姿をほとんどみかけません。

体がつくられつつある成長期に姿勢が悪いと、歯並びだけではなく、他の部分にも悪影響を及ぼしても不思議はないと思われます。

口唇を閉じている子は姿勢が良く、開いている子は姿勢が悪くなります。姿勢が良くて口唇が開いている子を見たことがありません。背筋をピーンと伸ばして姿勢よく!今一度、子どもたちの姿勢を見直してあげてください。しつけといった観点からだけではなく、子どもの体の健全な成長発育のために、正しい姿勢はとても大切であるということを知っておいてください。

歯並びの良い子に育てよう

当院では乳幼児からの哺乳瓶の事や離乳食のやり方や食べさせ方、正しい食事の時の姿勢、歯の生え方で変わる離乳食形態など教えています。

ぜひまだ歯が生えてきたばかりだと思わずにご相談ください。

次回は食べ物、食べ方について見直してみましょう。

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