歯のコラム column
歯並びの良い子に育てよう
2024.11.21
小児歯科・小児口腔機能管理こんにちは。仙台市若林区新寺の予防管理型歯科医院のほんま歯科の歯科衛生士のKです。
今回は歯並びの良い子に育てようというテーマでお話をしたいと思います。
そこで矯正歯科治療を始める前に、知っておいてほしいこととして、お子さんの歯並びが心配になった場合、あるいは、矯正歯科治療の開始を勧められた場合に、役立つ知識をお伝えします。
[その1]
こどもたちに安全・安心な矯正歯科治療を
お子さんには、安全・安心な矯正歯科治療を受けさせてあげたいものです。矯正治療はとかく、歯をきれいに並べるだけのもの、ルックスをよくするためのもの、とイメージされがちです。
確かに、命を救う救命救急や心臓外科などの医療とは180度離れたところに存在するかもしれません。
しかし、命の存続には関係はなくても、矯正治療の成否は、お子さんのその後の歯、ひいては全身の健康に、そして心の健康に大きな影響を与える医療であることを再認識していただきたいと思います。ひとつ間違えると、お子さんの成長発育をさらにゆがめてしまったり、ただ、お子さんに負担を強いたりするだけになったりしかねないというリスクをはらんでいることを知っておいてください。
また、矯正は奥が深く、一筋縄ではいかないとても難しい医療なのです。とくに、子どもの矯正治療は、用いる装置が比較的簡単で、高度な技術や経験がなくても扱えるために容易に思われがちですが、実は成長発育が絡んでいたり、舌や口唇の習癖で装置の効果に影響がでたり、さらには真の治療結果が出るのに10年以上かかったりと、むしろ成人の矯正治療よりも難しい点も多いのです。
矯正治療の成否の80%は、検査結果に基づいた正確な診断および治療方針の決定が握ると言われています。ただ単に、「歯が並びそうにないから顎を拡げましょう。」「受け口だから、この装置をいれてみましょう。」といった検査も診断もない治療では、たまたま治る場合もあるかもしれませんが、そうでない場合も多いです。あるいは、そのときは治ったかのように見えても、その後また問題が生じてくる場合もあります。
安全・安心な矯正治療は、検査結果を基に正確な診断および治療方針を決定し、どのような装置をいつどう使って治療していくのか、いつどういう状態で終了できることを目標としているのかをきちんと理解することから始まります。成長発育が絡む場合には、すべてを予測しきることはできないので、どんな場合が想定されるのか、その場合にはどう対応するかもきちんと理解して開始するようにしてください。
もうひとつ付け加えておきたいのが、費用についてです。初めに支払う金額が、いつまでのものなのか、どういう状態にしてもらえるまでのものなのかを確認してください。1つの装置で治療を開始し、「これ以上は無理です。終わりです。」と言われ、やむをえず転院する場合、次の歯医者では初診患者ですので、原則として、一からの費用になってしまいます。前の先生のところで治療が進むどこらか、一層難しい状態になっている場合もあります。
矯正専門医のほとんどは、一期治療(早期治療)で治しきれなかった場合には、二期治療(仕上げ治療)あるいは外科的矯正治療で対応できます。しかし、そうではない先生のところで、うまく治らなかった場合、その費用は一部返却してもらえるのか?また、転居する場合はどうなるのか?など、いろいろな場合を想定して、費用に関しても納得してから開始するようにしましょう。費用のトラブルも増えているようですので注意が必要です。
今回はここまでとしたいと思います。
ほんま歯科では本格的な矯正は矯正専門医師に紹介するようにしております。
ただ、お子さんに将来のお口の健康に悪影響を与えかねない癖や筋肉の機能低下があったり、間違った食生活をしている場合は、まずそこの改善をお勧めしております。もしお子さんがお口ポカンとしているときは口の機能の発達不全が疑われますのでぜひご相談ください。