歯のコラム column
歯周病は糖尿病の合併症
2024.08.04
健康について仙台市若林区新寺のほんま歯科衛生士のKです。
歯周病は、様々な全身疾患と関わりがある事が近年報告されています。
今回は、歯周病と糖尿病の関係についてのお話しです。
糖尿病って、よく聞きますが、どのような病気かご存知でしょうか?
糖尿病とは、インスリン(血糖値を下げる)の作用が十分でないため、ブドウ糖が有効に使われずに、血糖値が高くなっている(血管の中がドロドロの水あめ状態を思い浮かべてください)状態のことです。放置すると全身に様々な影響がでてきます。
血糖値が何年も高いままで放置されると、血管の壁が傷つき
将来的に心臓病や、腎不全、失明、足の切断といった、
より重い病気(糖尿病の慢性合併症)につながります。
著しく高い血糖は、昏睡などをおこすことがあります。(糖尿病の急性合併症)。怖い話ですが、歯周病も糖尿病の合併症のひとつとして今年度より認定されました。(糖尿病専門医に行くと糖尿病手帳というものが配布されて、その中に歯医者に行くことが明記されています)
まず、歯周病とは。
歯周病菌の感染により、歯ぐきや、歯を支える骨に炎症が起きる病気です。重症になると、歯を支える骨が溶けて、歯を失う事にもなりかねません。
なぜ?お口の中の病気が全身疾患である糖尿病と関わりがあるのか?と思いますよね。
①歯周病による糖尿病への影響
歯周病になると、歯と歯ぐきの溝(歯周ポケット)の中で細菌と免疫が戦って、その結果歯ぐきが腫れ出血します。
お口の中が赤く見えるのは血液の流れが見えているからであり、
そのために歯周病菌は、腫れた歯ぐきから容易に血管内に侵入して
「炎症性サイトカイン」と呼ばれる物質が、血液にのって全身にまわります。血糖値を下げるインスリンの働きを弱めて、血糖値があがります。
②糖尿病による歯周病への影響
糖尿病の方は、からだの抵抗力に大きく影響する
マクロファージの機能低下や、血管壁がもろく弱くなり、創傷治癒不全などがおこりやすくなります。
その結果、歯周病菌への抵抗力が弱く、歯周病の症状を悪化しやすくなります。
③歯周病と糖尿病の関係
歯周病と糖尿病は、互いに悪影響を及ぼす関係でもあり、歯周病の治療を行っていけば、糖尿病のHbA1cの数値も改善するということが、様々な研究で分かってきています。
健康な歯で、しっかり噛めることは、糖尿病を招くリスクを予防することができます。
①肥満防止
よく噛んで食べることで、満腹中枢が刺激され食事の量を減らすことができます。
②栄養バランスの偏りの防止
歯周病で歯がぐらついていたり、痛みがある場合、柔らかく飲み込みやすい食事をとることが増えます。
例えば、柔らかい食べ物には、炭水化物等が多いので
高血糖になりやすいです。
歯周病も糖尿病も、生活習慣病です。
お口の健康は、全身の健康につながっていると言えます。
規則正しい生活習慣と、毎日の歯磨き、定期的な歯の検診で、お口と身体の健康を守りましょう。
お口の中に、少しでも不安のある方は、いつでも当院にご相談下さい。