歯のコラム column

鼻うがいについてのおはなし

2023.12.20

豆知識

こんにちは。仙台市若林区新寺のほんま歯科、歯科衛生士のWです。

これから更に寒くなると、インフルエンザなどが流行り出します。そして、コロナウィルスもまだまだ油断できません。その予防の方法のひとつに、【鼻うがい】があるのをご存知ですか?今日は、その【鼻うがい】についてお話します。

鼻うがいについてのおはなし

鼻うがいって何?

「鼻うがい」とは鼻洗浄とも呼ばれ、代表的な鼻のセルフケア方法のひとつです。のどではなく鼻の中を洗い流す方法で、鼻をかんでも出てきにくい粘り気のある鼻水や、アレルギー物質(花粉やハウスダストなど)、雑菌、ウイルスを取りのぞくことによって、風邪、アレルギー性鼻炎、鼻づまり、副鼻腔炎などへの対策効果が期待されます。

 

【歯科とどう関係するの?】

鼻ではなく、口で息をしていると常に口が開いた状態になり、前歯が前方に出てきます。口呼吸は正しいアゴの成長を阻害し、歯並びを悪くします。また口が渇くと、むしばや歯茎の腫れの原因になります。鼻呼吸を促す際に、鼻が詰まっているとできないので、こうしたときに鼻うがいがおすすめです。

【鼻うがいの効果は3つ】

① 花粉・ハウスダストなどのアレルギー症状の対策

鼻の粘膜に付着した花粉やハウスダストなどのアレルギーの原因を洗い流すことで、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどのアレルギー症状を緩和します。

② 鼻の不快感の軽減

ティッシュで鼻をかんでも出てきにくい、ネバネバした鼻水を洗い流しすっきりさせることができます。

また鼻の粘膜を湿らせることでムズムズとした感じを軽減します。

③ 副鼻腔炎(蓄膿症)の予防・症状緩和

副鼻腔炎は蓄膿症とも呼ばれ、顔や頭の骨の中に形成された副鼻腔と呼ばれる空洞に生じる炎症です。

風邪やアレルギー性鼻炎などによって副鼻腔内に細菌感染が起こることによって、粘り気のある鼻水や鼻づまり、頭痛といった症状があらわれます。

鼻うがいでは副鼻腔を直接洗い流すことはできませんが、異物や粘り気のある鼻水を洗い流すことで、予防や症状緩和の効果が期待されます。

 

【鼻うがいって痛くないの?】

鼻の中を洗い流すとなると、「痛そう」「苦しそう」と恐いと感じる方が多いのではないかと思います。

実はただの水を使うのではなく、洗浄液を使うことによって痛みを感じることはありません。

鼻に水が入った時にツーンとした痛みがあるのは、水と鼻水の「浸透圧」が異なるためです。鼻水や涙などの人間の体液は塩分濃度が0.9%です。洗浄液を鼻水と同じ塩分濃度にすることで浸透圧を等しくなり、洗浄液として使用することができます。

 

鼻うがいのやり方と注意点

鼻うがいのやり方

①前かがみの状態で「あー」と声を出しながら、洗浄液を鼻に流し込みます。

②流し込んだ洗浄液を反対の鼻の穴から出します。

難しければ流し込んだ鼻の穴から出しても構いません

③洗浄後にやさしく鼻をかみます。

 

 

鼻うがいの注意点

・鼻うがいの際は大きく上を向かない

大きく上を向いて鼻うがいをすると、洗浄液が耳に入ってしまう可能性があります。そうすると中耳炎になる恐れがあります。必ず前かがみであまり上を向かないようにしてください。

・洗浄液を勢いよく押し出さない

勢いよく注入すると、液が耳に流れ込んだり、鼻の粘膜を傷つけることがあります。

・鼻うがい中に洗浄液を飲み込まないようにする

飲み込んでしまうと、耳に水が流れ込み、中耳炎になる危険性があります。

・鼻うがい後は液を鼻から出すようにする

鼻腔内に残った洗浄液は、顔を傾けて流し出し、やさしく鼻をかんで鼻の中に残らないようにしましょう。鼻の中に液が残っていると中耳炎の危険性があります。

・1日2回程度まで 鼻うがいをやりすぎると鼻の粘膜を傷つけてしまい、逆効果になってしまう可能性があります。

・お子さまは要注意

小さなお子様の場合鼻うがいを上手くできないことがあるため、保護者の指導の下行ってください。

市販の器具を使用するほうがやりやすいです。

・誤嚥しやすい方は控える

誤嚥しやすい方は洗浄液が気管支や肺に入ってしまう可能性があります。

鼻うがい自体を控えてください。

・鼻づまりがひどい、ノドの炎症がある、中耳炎の方

症状が悪化する可能性があるので、これらの方は鼻うがいを行わないでください。

 

鼻うがいについてのおはなし

いかがだったでしょうか?

私も実際に、鼻うがいをやってみた経験があるのですが、痛くなかったです!

鼻の通りが良くなり、快適になりました。

ついついやりすぎて、耳に水が入ったような感覚になってしまったこともあるので、やりすぎは注意です。

今日は、鼻うがいについてお話しました。

次回のブログ更新もお楽しみに☆

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