歯のコラム column
50代から増える「口腔機能低下症」〜気づきにくいお口の衰えとは〜
2026.08.01
健康についてこんにちは。仙台市若林区新寺の予防管理型歯科医院のほんま歯科です。
「食事に時間がかかるようになった」
「むせることが増えた」
「口が乾きやすい」
このような変化を感じることはありませんか?
こうした症状は年齢によるものと思われがちですが、実は“口腔機能低下症”のサインである可能性があります。
50代以降は、お口の機能が少しずつ低下し始める時期です。ただし、この変化はゆっくり進むため、ご自身では気づきにくいのが特徴です。
■口腔機能低下症とは(要点)
・噛む・飲み込む・話す・唾液の機能が低下した状態
・50代以降に増えやすい
・放置すると全身の健康(栄養・筋力・肺炎)に影響
・検査で早期発見が可能
・トレーニングと習慣で改善・予防できる
■口腔機能低下症とは?
口腔機能低下症とは、噛む・飲み込む・話す・唾液の働きが全体的に低下した状態です。
単なる老化現象ではなく、歯科医院で評価し、適切に対応することで改善や予防が可能です。
「食べる」「話す」といった日常の当たり前の動きは、実は多くの機能が連携して成り立っています。
そのバランスが崩れることで、少しずつ不調として現れてきます。
■口腔機能低下症の原因は?
原因は一つではなく、いくつかの要因が重なって起こります。
・舌や頬、唇の筋力の低下
・歯の喪失や歯周病による噛む力の低下
・唾液の分泌量の減少(加齢や服用中のお薬の影響)
・柔らかい食事が増えるなどの生活習慣の変化
・会話の機会が減ることによる口の運動不足
これらが重なることで、気づかないうちにお口の機能は低下していきます。
■どんな検査をするの?
当院では、お口の機能を客観的に評価する検査を行っています。
・お口の清潔状態(プラークの付着など)
・口腔内の乾燥状態(唾液量のチェック)
・噛む力(咬合力)
・発音機能(パ・タ・カの繰り返し)
・舌の力(舌圧測定)
・噛み砕く力(咀嚼機能)
・飲み込みの状態(嚥下機能)
これらを総合的に確認し、複数の項目で機能低下が認められた場合に診断されます。
数値として見えることで、今のお口の状態を客観的に把握できるのが特徴です。
■放置するとどうなる?
口腔機能の低下をそのままにしていると、お口だけでなく全身の健康にも影響していきます。
・食事量の低下による栄養不足
・筋力低下やフレイル(虚弱)
・誤嚥性肺炎のリスク増加
・会話の減少による生活の質の低下
つまり、「食べる力」「生きる力」に直結していく問題です。
■口腔機能低下症の対策は?
今日からできる対策もあります。
・一口30回を目安によく噛む
・「あ・い・う・え・お」「パ・タ・カ・ラ」を大きく発音する
・唾液腺マッサージでお口の潤いを保つ
・日常的に会話や笑う機会を増やす
・定期的に歯科医院でチェックを受ける
特別なことではなく、日常の中で少し意識を変えることが大切です。
■まとめ
お口の機能は、見た目では分かりにくく、気づいたときには進行していることも少なくありません。
しかし、早い段階で気づき、整えることで、その後の健康状態は大きく変わっていきます。
これからも、美味しく食べ、楽しく会話し、健康に過ごすために。
一度、ご自身のお口の状態を見直してみませんか?
口腔機能低下症は歯科医院で検査・管理できる状態です。
気になる症状があれば、どうぞお気軽にご相談ください。
【歯科医師・歯科衛生士監修】