歯のコラム column

むし歯がないのに痛い!噛めない!—歯の痛み、その意外な原因と対処法

2026.02.27

むし歯

皆さん、こんにちは。仙台市若林区新寺の予防管理型歯科、ほんま歯科の歯科衛生士Kです。

「歯が痛い」「特定の歯で強く噛めない」という症状があり、慌てて歯科医院に来られた患者様が、検査の結果「むし歯はありませんよ」と告げられて拍子抜けすることがあります。 しかし、むし歯がなくても、歯やその周囲組織に痛みや違和感を引き起こす原因はたくさん潜んでいます。

特に、**「噛んだ時の痛み」**は、歯の構造そのものに問題が起きているサインかもしれません。 今回は、**むし歯がないのに歯が痛む、噛めない、**といった症状の裏に隠された、代表的な5つの原因とその対処法について、詳しく解説していきます。

むし歯がないのに痛い!噛めない!—歯の痛み、その意外な原因と対処法

1. 歯のヒビ・割れ(歯の破折)

これが、「むし歯がないのに噛むと痛い」症状の最も多い原因の一つです。 歯には、噛む力が毎日何百回、何千回とかかっています。特に硬いものを噛んだり、歯ぎしりや食いしばりの癖があったりすると、歯の表面に見えないほどの**小さなヒビ(クラック)**が入ることがあります。

【症状の特徴】

• 特定の場所で強く噛んだ瞬間に、鋭い痛みが走る。

• 冷たいものが一瞬しみることがある。

• ヒビは非常に小さいため、レントゲンや目視でも発見が難しい場合がある。

【歯科での対処】

ヒビが浅ければ、その歯をかぶせ物(クラウン)で全体的に覆い、力がかからないようにすることで痛みが改善することがあります。しかし、ヒビが歯の根っこまで深く達してしまっている場合は、細菌感染や炎症が広がり、残念ながら抜歯を検討しなくてはいけないケースもあります。

 

2. 歯の根の先の炎症(根尖性歯周炎)

過去に深いむし歯で**神経の治療(根管治療)**を受けた歯が、時間の経過とともに再感染を起こし、歯の根っこの先に膿が溜まることがあります。

【症状の特徴 】

• ジンジン、ズキズキとした鈍い痛みが続くことがある。

• 歯の根の先の歯ぐきを押すと痛む、または**小さなできもの(フィステル)**ができることがある。

• 噛むと、根の先の炎症部分に力が加わり、強い痛みを感じる。

【歯科での対処 】

レントゲンで根の先に黒い影(膿の袋)が確認された場合、再び歯の内部を清掃・消毒する**「再根管治療」**が必要になります。精密な治療が必要であり、専門的な知識と技術が求められます。

 

3. 象牙質知覚過敏症

「知覚過敏」は、冷たいものがしみる症状として有名ですが、時に噛み合わせが原因で発生し、噛んだ時に痛むように感じることがあります。

【症状の特徴 】

• 歯ブラシの毛先が当たったり、冷たい風や水が触れたりしたときに、一過性の鋭い痛みがある。

• 歯ぎしりや食いしばりによって歯の根元が削られ(くさび状欠損)、その部分に刺激が加わると痛む。

【歯科での対処】

まずは知覚過敏用の薬剤を塗布し、露出した象牙質の表面をコーティングします。根本的な原因が噛み合わせの強さや歯ぎしりにある場合は、**ナイトガード(マウスピース)**の作成や、噛み合わせの調整を行います。

 

4. 歯周病の進行

むし歯がなくても、歯を支える骨(歯槽骨)が溶けてしまう歯周病が進行すると、噛むたびに痛みが出たり、歯がグラグラしたりします。

【症状の特徴】

• 歯ぐきが腫れたり、出血したりする。

• 歯が浮いたような感覚がある。

• 強く噛むと、歯が動くことで痛みを感じる。

• 重度の場合は、歯を抜かなくても自然に抜け落ちてしまうリスクがある。

 

【歯科での対処】

歯周ポケットの深さを測り、歯周病の進行度を診断します。歯石やプラークの徹底的な除去(クリーニング、SRPなど)を行い、炎症を抑えます。重度の場合は外科的な処置が必要になることもあります。

 

5. 噛み合わせの問題(咬合性外傷)

特定の歯に**過度な力(負担)が集中している場合、その歯の周りの組織や歯そのものにダメージを与え、炎症や痛みが生じます。これを「咬合性外傷(こうごうせいがいしょう)」**といいます。

【症状の特徴 】

• 特定の歯だけが強く当たりすぎている。

• 治療した詰め物や被せ物の高さが、少しだけ合っていない。

• ストレスや集中によって無意識に食いしばっている。

【歯科での対処 】

わずかな噛み合わせのズレを調整(咬合調整)することで、痛みが劇的に改善することがあります。また、歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合は、就寝中に装着する**ナイトガード(マウスピース)**で、歯にかかる過度な力を分散させます。   

むし歯がないのに痛い!噛めない!—歯の痛み、その意外な原因と対処法

まとめ

自己判断せずに、早期の精密検査を!

「むし歯がないのに痛い、噛めない」という症状は、歯の寿命に関わる重要なサインであることが少なくありません。特に**「歯のヒビ・割れ」や「根の先の炎症」**は、放置すると最悪の場合、抜歯につながってしまう可能性があります。 痛みや違和感を感じたら、「むし歯じゃないから大丈夫」と自己判断せずに、なるべく早くほんま歯科にご相談ください。レントゲンやCTスキャン、歯周病検査で、痛みの本当の原因を突き止め、歯を救うための最適な治療法をご提案させていただきます。 一緒に大切な歯を守っていきましょう!

【歯科衛生士監修】

むし歯がないのに痛い!噛めない!—歯の痛み、その意外な原因と対処法

月別アーカイブ