歯のコラム column

妊婦さんの歯科診療の大切さとは

2025.01.19

健康について

こんにちは。仙台市若林区にある予防管理型歯科医院で衛生士をしています。今日は、妊婦さんと歯科医院の関わりについてお話ししたいと思います。

妊婦さんが歯科治療を受けることに対して、少し不安や心配を感じる方も多いと思いますが、実は妊娠中の歯のケアはとても重要です。特に歯周病に関しては、妊婦さんの体にさまざまな影響を及ぼすことがわかっています。例えば、歯周病が進行すると、早産や低体重児出産のリスクが高まることがあるんです。このようなリスクを防ぐためにも、妊娠中に歯科でのケアを受けることは非常に大切です。

妊婦さんの歯科診療の大切さとは

妊娠中の体調の変化と歯のケア

妊娠中は、体調が大きく変化します。妊娠初期、特につわりがひどい時期は、食事や生活習慣が乱れがちです。この時期は吐き気や嘔吐が頻繁に起こり、歯みがきをする気力がなくなることもあります。そのため、お口の中の環境が悪化しやすく、歯みがきが不十分になると、むし歯や歯周病が進行するリスクも高くなります。

さらに、妊娠後期になると、赤ちゃんが大きくなることでお腹が膨らみ、胃が圧迫されます。そのため、食事が少量になり、間食が増えることがあります。間食が多くなると、どうしてもむし歯のリスクが高まるんです。特に甘いものを頻繁に摂取すると、むし歯ができやすくなります。

妊婦さんの歯科診療の大切さとは

妊娠性歯肉炎とは?

また、妊娠中にはホルモンバランスが大きく変わります。特に女性ホルモンが急激に上昇することによって、歯肉が赤く腫れたり、出血しやすくなったりすることがあります。これを「妊娠性歯肉炎」と呼びます。妊娠性歯肉炎は、普段の歯みがきでは取りきれないプラーク(歯垢)によって引き起こされることが多いので、歯科で定期的にクリーニングを受けることが大切です。

妊婦さんの歯科診療のタイミング

では、妊婦さんが歯科治療を受けるのはいつが適切なのでしょうか?妊娠中は、できるだけ安定した時期に歯科治療を受けることが望ましいとされています。特に妊娠5ヶ月から7ヶ月の安定期が最適です。この時期は、つわりが落ち着き、体調も比較的安定しているため、歯科治療を受けるのに適しています。

ただし、体調が優れない場合には無理に歯みがきをしようとせず、ぶくぶくうがいや歯みがき剤の変更を検討することをお勧めします。例えば、泡立たないタイプの歯みがき剤や、刺激の少ないものを使うと、気分が悪くなりにくいです。産婦人科の先生と相談して、妊婦さん向けの歯みがき剤を使うこともおすすめです。実際、いくつかの歯みがき剤を試した結果、発泡剤が含まれていない歯みがき剤が最も使いやすかったという話もあります。

妊婦さんの歯科診療の大切さとは

歯石の除去と予防

歯みがきで取りきれない歯石も、時間が経つと歯肉炎を引き起こす原因となります。歯石は自分で取ることができないため、歯科医院でのクリーニングが必要です。当院では、妊婦さんにも安心して受けていただけるよう、優しい方法で歯のクリーニングを行っています。定期的なクリーニングで、お口の中を清潔に保つことができますので、ぜひ一度ご相談ください。

妊娠中の口内ケア

妊娠中は鉄分やビタミンの不足、免疫力の低下などが影響して、口内炎ができやすくなることもあります。当院では、口内炎の治療にレーザー照射を行っており、これが非常に効果的です。レーザー治療は、痛みが少なく、回復が早いため、妊婦さんにも安心して受けていただけます。

まとめ:お母さんと赤ちゃんの健康のために

妊娠中に歯科治療を受けることは、母体だけでなく、生まれてくる赤ちゃんの健康にもつながります。妊婦さんが歯周病やむし歯の予防に力を入れることで、赤ちゃんのむし歯ゼロを目指すことができ、さらに、歯周病のリスクを減らすこともできます。お母さんが健康なお口の状態を保つことが、赤ちゃんにも良い影響を与えるのです。

私たち歯科医院のスタッフは、妊婦さんが安心して治療を受けられるようサポートしています。妊婦さん一人ひとりに合ったケアを提供し、母子ともに健康な状態で出産を迎えられるようお手伝いさせていただきます。何か不安なことがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。

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