歯のコラム column
高齢者にはどのような歯ブラシが適しているか
2023.05.03
未指定こんにちは。歯科衛生士のSです。前回私は、お子さまにお勧めしたい歯ブラシについてお話ししました。
今回は、70歳以上の高齢者様にどのような歯ブラシを選んだらいいのかをお伝えしていきたいと思っています。
加齢と共にお口の中にもさまざまな変化が現れてきます。
当院にどのようなお悩みを抱えていらっしゃっているのか、来院者の傾向をまとめてみました。
【来院者の傾向】
①長年、歯を使っている事で噛む面がすり減ってきたり、折れてしまったり、表面が欠けてしまっている。
②骨密度が低下し、歯周病が進行している
③歯周病や外傷などにより、歯茎が下がり、歯の根面が露出したところに歯垢がたまりやすくなり、むし歯ができてしまう。
④常用している薬の副作用やホルモンの分泌低下で代謝が衰え、唾液の量が少なくなり口臭が強くなる。
⑤残っている歯の本数が少なくなり、口のまわりの筋肉が弱くなり、自浄作用が衰える。
⑥視力や指先の感覚が衰えてくるため細かな作業を避けるようになり、歯ブラシをうまく使えなくなってくる。
⑦口の中の感覚が鈍り、歯間に食べカスが残っていたり、ざらつきがあることに気がつきにくくなる。
⑧気力が低下し、健康に対するあきらめや自立心が低下し歯を磨くのが面倒になる。
上記のように、高齢の方はお口の中でいろいろなお悩みを抱えています。
快適な生活をサポートできるように、歯ブラシ選びのポイントをお話ししていきたいと思います。
”歯ブラシを選びのポイントとは”
細かな動きを必要とするのではなく、おおまかでも、ある程度磨きやすく歯垢が取れやすい歯ブラシをおすすめします。
【3つのポイント】
①歯ブラシは、柄の部分を握りやすく持つ部分が太くなっているもの
②歯と歯肉の境目に自然に届さ、除間に入りやすい毛先が細くなったもの
③歯の面にべっとりとついた厚い歯垢の除去には、毛先が細くなっているテーパード毛よりも毛先が丸くなっているラウンド毛の方がおすすめです。
かたさは”ふつう”のタイプが適していますが、歯肉が腫れて痛みを感じやすい
場合は、炎症が消えるまではやわらかめを選びましょう。
ほんま歯科では、患者様に合わせた歯ブラシのコーディネートを提案していま
す。ぜひ、今のお悩みをご相談ください。お待ちしています。