歯のコラム column
“お口の健康が、身体を守る時代へ”オーラルシステミックヘルスから考える、未来の予防医療
2026.02.08
健康についてこんにちは。仙台市若林区新寺の予防管理型歯科医院のほんま歯科の歯科衛生士Yです。
近年、「口の中の健康状態が、全身の健康に深く影響する」という考え方が世界的に広まり、テレビや雑誌でも耳にする機会が増えてきました。この分野は オーラルシステミックヘルス(Oral-Systemic Health) と呼ばれ、歯科の役割を大きく広げつつあります。虫歯や歯周病の治療だけでなく、身体全体の健康を守る“入口”として歯科が注目されているのです。
なぜ口の健康が全身に影響するのでしょうか。その鍵を握るのが 歯周病菌 です。歯周病が進行すると、歯ぐきに慢性的な炎症が生じ、細菌や炎症物質が血管の中へ入り込みやすくなります。これが全身の血管を巡ると、心臓・血管・脳などのさまざまな臓器に影響を及ぼすことが分かってきました。生活習慣病との関連も報告され、特に **糖尿病とは「双方向の関係」**にあります。血糖値が高いと歯周病が悪化し、逆に歯周病を治療すると血糖コントロールが改善するケースもあります。
また、近年注目されているのが 認知症との関係 です。奥歯を失うことでかむ力が低下すると、脳への刺激が減り、認知機能に影響する可能性が指摘されています。実際に、歯の喪失が多い人ほど認知機能低下のリスクが上がるという研究もあります。仙台市若林区新寺周辺でも高齢化が進むなか、「しっかり噛める口を維持すること」が健康寿命の延伸につながるという視点は、今後ますます重要になっていくでしょう。
さらに、最近の研究では 口腔内細菌が腸の健康にも影響を与える ことが示唆されています。歯周病菌の一部が腸に侵入すると、腸内環境を乱し、炎症性疾患のリスクを高める可能性が指摘されているのです。つまり、口の中を整えることは“腸活”の一部としても捉えることができます。これは若い世代にも興味を持っていただきやすい、最新の視点といえるでしょう。
このように、オーラルシステミックヘルスの考え方は年々広がり、医科と歯科の連携も活発になっています。例えば、糖尿病患者さんの定期的な歯科検診が推奨されたり、心臓疾患の患者さんが歯科治療の前に専門医のチェックを受けるようなケースも増えています。ほんま歯科でも、院長は日本糖尿病協会の登録歯科医でもあり、
患者さんの既往歴や生活習慣を丁寧にヒアリングし、必要に応じて医科との連携や全身の健康を視野に入れた診療を心がけています。
この分野のもうひとつの大きな変化は、予防の価値が再評価されていることです。むし歯や歯周病が悪化してから治療するより、炎症が起きる前にコントロールするほうが、全身への影響を最小限に抑えることができます。特に歯周病は“痛みが出にくい”病気であるため、気づかないうちに進行してしまうことも少なくありません。定期的なクリーニングや検査を受け、口の中の炎症を最小限に保つことが、全身の健康リスクを減らす最も確実な方法といえます。
最後にお伝えしたいのは、「口腔の健康は生活の質(QOL)を支える基盤である」ということです。よく噛めることは栄養をしっかり摂取するだけでなく、脳を活性化し、姿勢を整え、表情や発音にも影響します。さらに、健康な歯を維持することは自己肯定感にもつながり、日々の生活をより前向きにしてくれます。
ほんま歯科は、仙台市若林区新寺の地域に根ざした“かかりつけ歯科”として、お口の健康を守り、全身の健康につなげるお手伝いをしていきたいと考えています。歯の痛みがなくても、ぜひお気軽に定期検診にいらしてください。今日の一歩が、未来の健康を大きく支えてくれます。
【歯科衛生士監修」