歯のコラム column
うちの子食べるのが遅いしお口ポカンと開いているのですけど?
2025.12.28
健康についてこんにちは。仙台市若林区新寺の予防管理型歯科、ほんま歯科の歯科衛生士のKです。
〜楽しく続けられる!お子さんの成長を応援するトレーニングのヒミツ〜について本日はお話ししようと思います。
お子さんの「口腔機能発達不全症」と診断されたとき、
「トレーニングって、難しそう…」
「毎日続けられるか心配…」
「子どもが嫌がったらどうしよう…」
そう不安に感じる親御さんは少なくありません。
結論からお伝えすると、口腔機能発達不全症のトレーニングは、決して難しいものではありません。むしろ、お子さんが楽しく取り組めるように、遊び感覚でできるものがほとんどです。
今回は、当院で行っている「口腔機能発達不全症」のトレーニングについて、その内容と、楽しく続けるためのポイントをお話しします。
「口腔機能発達不全症」とは、一体なに?
まず、口腔機能発達不全症について、簡単におさらいしましょう。
これは、お子さんの「食べる」「飲み込む」「話す」といったお口の機能が、年齢相応に発達していない状態を指します。具体的には、以下のようなサインが見られます。
• 食べるのが遅い、好き嫌いが多い
• 口を開けていることが多い(ポカン口)
• 発音が不明瞭、滑舌が悪い
• 飲み込むときに、舌が前に出る
• 正しい姿勢で食事ができない
• クチャクチャ音を立てて食事する
このような状態を放っておくと、歯並びが悪くなったり、顔つきが変わったり、発音に自信が持てずコミュニケーションが苦手になったりする可能性があります。
そのため、お口の機能を正しく発達させるためのトレーニングが必要となります。
トレーニングは「難しい」ではなく、「楽しい」!
「トレーニング」と聞くと、スポーツの筋力トレーニングのような、つらい練習をイメージされるかもしれません。
しかし、当院の口腔機能発達不全症のトレーニングは、お子さんが「遊び」として、楽しく取り組めるように工夫されています。
その理由は、お子さん自身が「楽しい!」と感じなければ、トレーニングは続きませんし、効果も出にくいからです。
ほんま歯科では、お子さんの年齢や発達段階、そして個性に合わせて、さまざまなトレーニング方法を提案しています。
1. お口の筋トレは「遊び」に
舌や唇、頬の筋肉を鍛えるトレーニングは、まるでゲームのようです。
• 「あいうべ体操」
• 「あー」「いー」「うー」「べー」と、大きくお口を動かす体操です。
• 鏡を見ながら、親子で一緒に変顔をしてみましょう。
• 誰が一番面白い顔ができるか、競争するのも楽しいですね。
• 舌のトレーニング
• 舌で上あごをなめる練習や、舌で頬を内側から押す練習などがあります。
• 舌を「お掃除ロボット」に見立てて、お口の中をピカピカにしてみよう!と誘うと、お子さんもやる気になります。
• 風船やストローを使ったトレーニング
• 風船を膨らませたり、ストローを使ってコップの水を勢いよく吹いてみたりするトレーニングもあります。
• 誰が一番上手に風船を膨らませられるか、競争してみましょう。
2. 食事の時間をトレーニングに
食事の時間は、お口の機能を鍛える絶好のチャンスです。
日々の食事を少し工夫するだけで、立派なトレーニングになります。
• よく噛む習慣をつける
• 柔らかいものばかりではなく、少し噛みごたえのある食材を取り入れてみましょう。
• 例えば、野菜スティックや、根菜類、イカやタコなどを少しずつ食卓に加えてみてください。
• 「カミカミ10回!」など、声かけをすることで、お子さんも楽しく取り組めます。
• 正しい姿勢で食事をする
• 足が床につく椅子を選び、背筋を伸ばして食事をする習慣をつけます。
• 姿勢が悪いと、お口の機能もうまく働きません。
3. 絵本やおもちゃを活用
お子さんが興味を持つような絵本や、おもちゃも活用します。
• 「お口の筋肉を鍛える絵本」や、「口笛を吹くおもちゃ」なども、トレーニングに役立ちます。
• お子さんの好きなキャラクターと一緒に、「〇〇ちゃんも頑張ってるよ!」と応援すると、モチベーションが上がります。
トレーニングを成功させる3つのポイント
トレーニングを楽しく、効果的に続けるためには、親御さんのサポートが不可欠です。
1. 完璧を目指さない
• 毎日、すべてのトレーニングを完璧にこなそうと思わないことです。
• 大事なのは、「続けること」。
• 「今日は体操だけ頑張ろう」「明日は食事のときに意識してみよう」と、無理のない範囲で取り組みましょう。
2. 頑張りを褒めてあげる
• 「上手にできたね!」「すごい!」と、お子さんの頑張りをたくさん褒めてあげましょう。
• 成功体験を積み重ねることで、お子さんは自信を持ち、もっと頑張ろうという気持ちになります。
3. 担当衛生士と二人三脚で
• ほんま歯科のスタッフは、トレーニング方法を丁寧に指導します。
• 「このトレーニングは合っているかな?」と不安に感じたら、いつでもご相談ください。
• お子さんの状況に合わせて、トレーニング内容を見直すこともできます。
最後に
「口腔機能発達不全症」のトレーニングは、お子さんの成長をサポートするための大切な時間です。
「難しい」と構えずに、「親子で一緒に、楽しく取り組む遊びの時間」と考えてみてください。
そして、トレーニングを続けた先には、お子さんの自信に満ちた笑顔が待っています。
ほんま歯科では、お子さん一人ひとりに合わせた、オーダーメイドのトレーニングプランをご提案しています。
「うちの子、ちょっと気になるな…」と思ったら、まずは一度、お気軽にご相談ください。
お子さんの健やかな成長を、歯科医院という専門家が全力でサポートさせていただきます。