歯のコラム column
口臭の原因と対策
2025.02.11
健康についてこんにちは仙台市若林区新寺のほんま歯科の歯科衛生士Yです。歯磨き頑張ってるけれども口臭が気になるなんてお声をよく聞きます。口臭は、多くの人が悩む問題ですが、意外とその原因や対策について詳しく理解している方は少ないものです。今回は口臭の原因と、効果的な対策方法について、ご説明致します。

口臭の主な原因
口臭の原因はさまざまですが、主に以下のようなものが考えられます。
(1) 口腔内の細菌
口腔内には無数の細菌が住んでおり、これらの細菌は食べ物のカスや歯垢を分解します。その際、揮発性硫黄化合物(VSC)という臭いの強い物質が発生します。これが口臭の主な原因の一つです。特に、歯の間や歯周ポケットに細菌がたまると、臭いが強くなります。
(2) 歯周病(歯肉炎・歯周炎)
歯周病は、歯周組織が炎症を起こすことで、歯肉から出血や膿が出ることがあります。これにより、口臭が強くなることがあります。歯周病が進行すると、口臭がさらに悪化する可能性があります。
(3) 食べ物や飲み物
ニンニクやネギ、アルコールなどは特に口臭を強くする原因となります。これらの食べ物を摂取後、数時間にわたって口臭が気になることがあります。
(4) 口腔乾燥(ドライマウス)
唾液は口腔内の細菌を洗い流し、口内を清潔に保つ役割を果たしています。唾液の分泌が少ないと、口腔内の細菌が増殖しやすくなり、口臭が発生しやすくなります。ドライマウスは、ストレスや薬の副作用、口呼吸などが原因で起こることがあります。
(5) 全身的な健康問題
口臭が病気のサインである場合もあります。例えば、消化器系の疾患(胃炎や逆流性食道炎)、糖尿病、肝臓や腎臓の疾患などが原因となることがあります。これらの疾患は、特定の臭いを発生させることがあります。

口臭の対策方法
口臭を予防し、改善するためには、日々のケアが重要です。以下の方法を実践することで、口臭を防ぐことができます。
(1) 正しい歯磨きと歯間ケア
口臭予防の基本は、毎日の歯磨きです。食べ物のカスや歯垢(プラーク)が細菌のエサとなり、口臭を引き起こす原因になります。歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやフロスを使って歯の間をきれいにすることも大切です。また、舌の表面にも細菌がたまりやすいので、舌も優しく磨くようにしましょう。
(2) 定期的な歯科検診とクリーニング
歯科医院での定期検診やプロフェッショナルクリーニングを受けることも大切です。歯石がたまると、歯周病の原因になり、口臭が悪化することがあります。歯科医院でのクリーニングで歯石を取り除いてもらい、健康な歯と歯茎を保つことが口臭予防につながります。
(3) 口腔内の乾燥を防ぐ
ドライマウスを防ぐために、十分な水分補給を心がけましょう。乾燥がひどい場合は、唾液の分泌を促すガムやのど飴を使うのも効果的です。また、寝ている間に口呼吸をしている場合は、湿度を保つために加湿器を使うことをおすすめします。
(4) 食生活の改善
ニンニクやネギ、アルコールなど、臭いが強くなる食べ物は避けるか、摂取後に歯を磨くようにしましょう。また、口臭を予防するためには、食物繊維が豊富な野菜や果物を摂取することが大切です。これらの食品は唾液の分泌を促し、口腔内を清潔に保ちます。
(5) 禁煙
喫煙は口臭の原因の一つです。タバコの煙が口腔内に残り、悪臭を引き起こします。禁煙することで、口臭の改善が期待できます。
(6) ストレス管理
ストレスは口腔乾燥を引き起こし、口臭の原因となることがあります。リラックスできる時間を作り、ストレスを減らすことも口臭予防に効果的です。
3. 口臭が改善しない場合は?
もし、これらの対策を行っても口臭が改善しない場合は、口腔内以外の健康問題が原因かもしれません。消化器系の疾患や糖尿病、肝臓や腎臓の疾患など、内臓の問題が影響している場合があります。このような場合には、早めに医師の診断を受けることをおすすめします。

まとめ
口臭は日々のケアで予防することができます。正しい歯磨きや歯間ケア、定期的な歯科検診を受けることが基本ですが、食生活の改善やストレス管理も大切です。もし口臭が改善しない場合は、専門の医師に相談して、原因を特定し、適切な治療を受けることが重要です。口臭を予防して、快適な生活を送りましょう。
