歯のコラム column
今の時代の人は「咬筋(こうきん)」が疲れやすい?
2026.05.16
顎関節症・食いしばり仙台市若林区新寺の予防管理型歯科医院のほんま歯科の本間です。
本日は現代人にとって顔の筋肉のカギとなる咬筋についてお話ししたいと思います。
1.噛むための大切な筋肉「咬筋」
私たちが食べ物を噛むとき、口の周りには「咀嚼筋(そしゃくきん)」という筋肉が働いています。
その中でも特に力が強いのが「咬筋(こうきん)」です。咬筋は、下あごを動かして食べ物を噛むときに中心となる筋肉です。
しかし今の時代は、ストレスや生活習慣の影響で、気づかないうちに咬筋に力が入り続けている人がとても増えています。
この状態が続くと、「あごが疲れる」だけでなく、歯や体全体の不調につながることがあります。
2.一番の原因は「歯ぎしり・食いしばり」
咬筋に一番負担をかけるのが、歯ぎしりや食いしばりです。
特に問題なのは、自分では気づかない「無意識の歯ぎしり・食いしばり」です。
歯ぎしり・食いしばりの影響
· あごの筋肉が疲れる・太くなる
寝ている間や集中しているときの食いしばりは、食事のときよりも強い力がかかります。
· 歯がすり減ったり壊れたりする
詰め物や被せ物が割れたり、歯の根元に負担がかかることがあります。
· 知覚過敏の原因になる
歯に細かいヒビが入り、冷たいものがしみることがあります。
これを防ぐためには、歯科医院でチェックを受け、**マウスピース(ナイトガード)**を使うことが効果的です。
3.あごの痛み(顎関節症)との関係
咬筋がずっと緊張していると、顎関節症になることがあります。
あごが痛い、口が開きにくい、カクカク音がする、などが主な症状です。
咬筋は「こめかみの筋肉」などともつながっているため、
周りの筋肉をやさしくマッサージすることで、症状が楽になることもあります。
4.子どもの成長にも咬筋は大切
咬筋は、子どもの歯並びや口の発達にも深く関わっています。
しっかり噛む力が育つと、
· 食べ物を上手に噛める
· 正しく飲み込める
· あごがしっかり成長する
という良い流れが生まれます。
逆に、口の筋肉がうまく使えていないと、歯並びが悪くなる原因になることもあります。
子どもの頃から、口の筋肉を正しく使う練習をすることがとても大切です。
5.大人・高齢者にとっても重要
年齢とともに、体の筋肉が弱くなるのと同じように、噛む力も弱くなります。
これを「オーラルフレイル(口の衰え)」といいます。
噛む力が落ちると、
· 硬いものが食べにくい
· 食事が偏る
· 体の元気もなくなる
といった問題につながります。
そのため、定期的な歯科検診で口の機能をチェックすることがとても大切です。
6.まとめ:咬筋を守ることは体を守ること
咬筋は、ただ噛むための筋肉ではありません。
歯を守り、あごを安定させ、一生おいしく食べるために必要な筋肉です。
· 歯ぎしり・食いしばりを防ぐ
· 子どもの頃から正しく噛む力を育てる
· 大人になってからも口の機能を保つ
この積み重ねが、体全体の健康につながります。
自分では気づきにくいことも多いので、歯科医院での定期検診を受け、必要に応じてマウスピースなどのアドバイスをもらうことをおすすめします。
【歯科医師監修】