歯のコラム column

子どもの歯並び・・・パート5

2022.08.19

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子どもの歯並び・・・パート5

こんにちは。歯科衛生士のKです。

 

これまで「こどもの歯並び」についてお話しをしてきましたが、お子さまにこんな習慣はみられませんか?

*指しゃぶりがやめられない

*食べるのが遅い、早い、くちゃくちゃ音がする

*いつもお口がポカンと開いている

*口呼吸

*舌たらず、発音がおかしい

これらのお口の癖が噛み合わせや歯並びに影響します。

 

そして、これらの症状がみられる場合に口腔機能発達不全症と診断されることがあります。

【開咬】

子どもの歯並び・・・パート5

3歳を過ぎても指しゃぶりの癖があると、奥歯が咬んでいるのに   前歯がかみ合わない。

 いつも上下の歯の間に舌や、タオルを噛む癖でも開咬になります。

上顎前突:いつもお口がポカンと開いていると、出っ歯になる。

歯列不正:上あごにベロが付いていないと、あごの成長がうまくいかずあごが小さいためデコボコの歯並びになります。

 

このように、癖や、お口周りの筋力バランスによって歯並びが悪くなるので気をつけましょう。

 

今回は「正しい食べ方」「正しいお口の使い方」についてお話しします。

『正しい食べ方』とは

子どもの歯並び・・・パート5

食事をする時、前歯と奥歯ではそれぞれ役割があります。

前歯には食べ物を噛み切る役割。

奥歯には食べ物を噛み砕く役割があります。

食べ物を食べるときはお口周りの筋肉も使います。

お口を閉じる筋肉、顔の表情をつくる筋肉の発達にも影響するので、食べ物はあまり小さく切らずに塊のまま食べることが大切です。

毎日の食事でお口の周りの筋肉を正しく使うために意識してほしいことは、

・大きさ     :カレーライス

                       お野菜はあえて大きくゴロゴロいれる

・かたさ     :煮物

                       大きく切って少し歯ごたえのあるくらいのかたさにする

・水分量     :野菜

                       トマトやキュウリなど水分量の多いもの

(水分量は飲み物でお口の中のものを流し込むことを避けるため、食べ物に適度な水分が含まれると良いでしょう)

お食事の際に、ベロやお口周りの筋肉が動くため、自然と筋力トレーニングが行われています。

ここであまり噛まないで飲み込んでしまったり、やわらかい食べ物ばかり好んで食べる。飲み物で流し込んでしまう。

このような行動が習慣ついてしまうと、お口周りの筋力の成長を邪魔してしまいます。

『だらだら食い』とは

子どもの歯並び・・・パート5

・言葉の通り長い時間をかけて食事をすること

・いつも何かを食べていること

だらだら食いは歯にとって、悪いと言われています。

では、どうしてだらだら食いはいけないのでしょう?

答えは、「虫歯になりやすい」からです。

 

食べ物がお口に入ると、お口の中は虫歯になりやすくなります。

歯を磨いて、時間が経てば、虫歯になりにくい状態に戻ります。

だらだら食いをしていると、お口の中はずっと虫歯になりやすい状態が続きます。

これは、お口の中の酸性とアルカリ性の関係にあります。

もし、寝る直前までだらだら食いを続けて、歯磨きもしないで寝てしまったら…恐ろしいですよね。

 

【だらだら食い予防】

・時間を決めてお食事をしましょう

・歯磨きをしましょう

虫歯になりにくいお口にするために、ご飯とおやつの時間を決めて、だらだら食いをやめましょう。

ご飯を食べたら歯磨きをしましょう。

お口の菌はベロにも付きます。歯磨きができない場合はうがいだけでもしてください。

『正しいお口の使い方』

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1日のうち上の歯と下の歯がくっついている時間はどれくらいでしょう?

答えは"17分"くらいと言われています。

これ以上くっついていたら、歯とあごの使いすぎで疲れてしまいます。

必要以上に上下の歯が長時間くっついていることを「歯牙接触癖」と言います。

起きている時に噛みしめて食いしばっていたり、寝ている時に 歯ぎしりをしたり、力を入れて噛み締めている状態が必要以上に噛んでいる悪い癖になります。

上下の歯がずっとくっついていると、お口周りの筋肉に力が  入ってしまうため疲れてしまいます。

そうするとお口周りの筋力バランスも崩れ、歯並びに良くない状態になります。

お口(唇)を閉じていても、上の歯と下の歯の間に2〜3ミリの隙間がある状態が良いと言われています。

もし上の歯と下の歯が長時間くっついていると思ったら、隙間をつくるように意識しましょう。

これまでもお話ししてきましたが、歯並びを良くするためのポイントは

・お口を閉じる(鼻呼吸)

・上下の歯を離す

・ベロはスポット

 大人になってから困らないようにも、早めに歯医者さんに相談してみましょう。

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