歯のコラム column

災害時の口腔ケア

2022.03.26

未指定
災害時の口腔ケア

こんにちは。トリートメントコーディネーターの片岡です。

東日本大震災の発生から11年になりました。当時私は福島在住でしたが、その日は仕事がお休みで、息子と猪苗代スキーへ出かけておりました。昼食を終えると雲行きが怪しくなってきて幼い息子と一緒でしたので早め帰ろうと準備していると、突然、吹雪になり嫌な予感がしたので息子を抱き車まで急ぎました。車を走らせ少しすると携帯の非常アラームがなり運転が出来ないほどの揺れが・・・後部座席の息子が泣き出し・・・とても慌てた記憶と山が動くように揺れ恐怖を感じたのを覚えています。                                       さらにその後も日本各地では地震だけでなく火山活動や水害など様々な災害が発生し犠牲者が出てしまっています。私は東日本大震災では大切な友人を失いました・・・

東日本大震災のほか災害により亡くなられた方々に深く哀悼の意を表しますとともに、ご遺族の皆さまに対しまして、慎んでお悔やみを申し上げます。

今日はいつどこで起こるかわからない災害・・・                              災害時にできる口腔ケアの方法をご紹介したいと思います。

 

災害時は不規則で偏った食生活やストレスなどにより免疫力が低下します。
このような状況下で歯磨きができないと口腔内の細菌が増え、虫歯や歯周病のほか口臭の原因になります。
特に免疫力が低下した高齢者などは細菌が肺まで達して死に至るおそれのある誤嚥性肺炎という感染症を引き起こすことがあります。災害時だからこそ口腔内を清潔にすることはとても重要です。
ということで、今日は災害時の水不足の中でもできる口腔ケアの方法をご紹介します。

水が少ない時の歯みがきの方法

1.少量の水(30ml程度)をコップに入れ歯ブラシを濡らしてから歯を磨きます。
2.汚れた歯ブラシをティッシュペーパー(ウェットティッシュ)で拭き取り、再びコップの水で歯ブラシを濡らして歯を磨きます。これを何度か繰り返してください。
3.最後にコップに残った水で2~3回に分けて口をすすぎます。                        

1回ですすがず2~3回に分けた方がきれいになりやすいです。                         また、液体ハミガキ、洗口液などを使用するとより効果的です。

 

歯ブラシがない時は食後に30ml以上の水やお茶でしっかりうがいをしましょう。

また、ハンカチなどを指に巻いて歯をぬぐって汚れを落とすだけでも効果があります。

 

さらに唾液を出すことも大切です。

唾液には口腔内の汚れを洗い出す働きがあります。                                     できるだけ水分を摂り、あごの付け根=耳の真下の部分(耳下腺)をマッサージすることで唾液をたくさん出すよう心掛けてみてください。あれば糖分の入っていないガムを噛むのも効果的です。

災害時の調査で、災害時に持っていると良かった物として上位に歯ブラシが入っているそうです。                防災バックを準備される際には歯ブラシも入れておきましょう。

また、入れ歯も忘れないようにして下さい。

入れ歯を使用されている方は入れ歯洗浄剤なども入れておくと良いですね。

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