歯のコラム column

くいしばり はぎしり あなどるなかれ

2021.09.15

未指定
くいしばり はぎしり あなどるなかれ

あごが痛い

こんにちは

ほんま歯科、院長の本間一弘です。

今回はわたしの得意分野でもある顎関節症について書きたいと思います。

皆さん、顎関節症の三大症状ってご存じですか?

 顎関節症の三大症状とは・・・・

 

    ① 痛い  (開口痛、咀嚼痛、ひどい方だと何もしていなくても痛い)

    ② 口が開かない(開口障害)

    ③ 音が鳴る (顎関節雑音:カクッ、ミシミシ、ジャリジャリなど)

 

になります。

 最近、当院にいらっしゃる患者さんで私が気になっているのは

 本人の自覚がないまま口が開かなくなっている方が多いことです。

 開口障害の患者さんに

 「ハンバ-ガ-とかお寿司食べるとき苦労しない?」と聞くと

 「そうなのです。パンとハンバ-グを分けて食べているのですよ・・・

 とか

 お寿司のネタとシャリをばらして食べているのよ・・・」

 とか、言います。

 でもその事を本人は病気として認識していないので当たり前のように話してきます。

 開口障害は、わたしの経験から早期発見し早期治療が肝になります。

 何年も経過が長い方だとなかなか改善しにくいですが、経過の短い方は早く改善します。

 

 当院の顎の痛みや口が開きづらい時の治療

 

 問診、レントゲン検査

 

  ① 検査(口を開けたり閉じたりねじったりする筋肉の状態、開閉口時の動き、開口量、歯並び、口の中の粘膜の状態、舌の状態、歯ぎしりさせたときの歯の当たり具合など)

  ② 問診の結果、悪い癖や習慣があればその改善点の説明

  ③ 必要であればマウスピ-ス治療

 を、行います。

 痛みの治療も開口障害の治療と同様に進めます。

 顎関節症の発症に大きく関わっているのが、習癖や習慣です。

 たとえば、頬杖、ガムを眠くならないようにかみ続けている、

 スルメなどの固い物が大好き、

 口でならす楽器、睡眠時の歯ぎしりや食いしばり、起きているときの食いしばり、

 睡眠時無呼吸、ブル-ライトによる睡眠障害、ストレスなどです。

 

 ここで特に気をつけたいのが、

 

 歯ぎしりや食いしばりです

 これは2つのパタ-ンがあります。

 起きているときのものと寝ているときにものです。

 ちなみに

 口を開けたときに頬の内側に線があったり、舌の横にボコボコがある方は要注意です。

 確実に歯ぎしり食いしばりをしていますよ!

 

   “起きているときの食いしばり”

 

 について説明します。

 

 これは皆さん自覚症状が殆どありません。

 

 本当に無意識のうちに歯を合わせているのです・・・・

 ここで歯を合わせちゃいけないのって思った方!

 そうなのです・・・

 我々人間は通常食事の時や嚥下の時には歯を合わせますがそれは1日20分にも満たないのです。

 ところが無意識に歯を合わせる癖のある人は何時間も歯を合わせており、

 そのことが顎の関節や筋肉に不調和をもたらしているのです。

 みなさん、もし今歯を合わせていたら、それはNGです!

 その時は、大きく鼻から息を吸って口から吐く深呼吸をしてくださいね! 

 

 次に注意が必要なのが

 

 睡眠時の

  “はぎしりや食いしばり”です

 

 睡眠時の歯ぎしりの音を聞いたことがある方はご存じかもしれませんが、

 

 起きているときには絶対出せない位すごい音が出ていますよね

 睡眠時は起きているときよりも2倍以上の力を発揮することが出来ると言われています。

 私は学生の時におおよそかむ力は60kgくらいでしたので、

 睡眠時だと120kg以上の力を発揮しているかもしれないのです。

 そんな力が歯に加わったら筋肉痛にもなるし、歯が割れそうですよね。

 夜間の歯ぎしりはとても恐ろしいのです!!

 だからこそコントロ-ルする方法が大事です。

 夜間の歯ぎしり食いしばりは、

 浅い睡眠時に起きます。

 浅い睡眠は夜明けの覚醒前に起きますが、

 他にも寝る前のブル-ライトやカフェイン摂取、

 他の精神的ストレスでも起きやすくなります。

 浅い睡眠をできるだけ減らすようにしましょう。

 そのためには

     ① 寝る1時間から2時間前はブル-ライト(スマホ)をみない

     ② 寝る1時間から2時間前はカフェインの摂取控える

     ③ 深酒をしない

     ④ 熱すぎるお風呂に寝る前にはいらない

などです

 

是非気をつけてふかい睡眠をとるようにしてください。

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