歯のコラム column

フッ素について…パート2

2023.04.26

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フッ素について…パート2

ほんま歯科歯科衛生士のKです。

本日はフッ素についてお話したいと思います。

実は、先日、患者様において

「フッ素の毒性を気にされ、身体に影響がないのか、心配でお子様に使用するのに躊躇する」という方が、いらっしゃいました。

毎日、フッ素入り歯磨き剤を使用しているだけでは、ダメなのですか?という質問がありました。

まず、フッ素には毒性がありますが、それはフッ素を短期間で大量に摂取することで生じるものです。

小児用歯磨き剤で換算すると、歯磨き剤を約2本。大人であれば、約5本を一気飲み

しなければ、中毒を起こさない量になります。

適量を守れば、安全で虫歯予防に効果的に利用することが出来ます。

歯科医でフッ素を塗る必要性について

フッ素について…パート2

実は、歯磨き剤に含まれるフッ素と、歯科医院で使用されているフッ素は、フッ素濃度が違います。自宅では、低濃度のフッ素を含む歯磨き剤で毎日磨いて下さい。

◇6歳未満:500ppm

◇6歳〜14歳:1000ppm

◇15歳以上:1000〜1450ppm

※永久歯が生え揃ったら、フッ素洗口もお勧めです。

歯科医院では、一年に3回〜4回高濃度フッ素(9000ppm)を塗布することで、虫歯予防の効果を高めることが出来ます。

歯科医院でフッ素塗布をお勧めする理由と、フッ素の作用について

①酸の生産を抑制

磨き残した歯垢(プラーク)の中に潜んでいる虫歯原因菌の働きを弱め、酸が作られるのを抑制します

②再石灰化の促進

歯から溶け出した、カルシウムやリンの再沈着を促進します。(エナメル質が白くなっている部分を当院では、白濁と言っています。)

③歯質強化

歯の表面を酸に溶けにくい性質に修復する。このようなフッ素の作用から、

虫歯になりやすい子供の歯を強くします。

乳歯は、エナメル質が薄く、構造的に永久歯に比べると弱いので虫歯になりやすいのです。

 特に、生えたての永久歯は、歯の質がしっかりしていません。成熟した歯になるのには、5年位かかるそうです。ということから、生えて5年位は、虫歯になりやすいので、歯科医院でフッ素塗布を積極的にした方が良いでしょう。

フッ素塗布は、お子様に向けて行われることが多いので、子供向けと思われがちですが、大人にも非常に効果的です。

大人になるにつれて、大人特有の虫歯というのも存在します。

加齢による変化や、歯周病になると、歯ぐきが徐々に下がっていきます。そうすると、今まで歯ぐきの中に隠れていた歯根が見えてきます。

この歯根は、エナメル質のように硬い層ではなく、象牙質と言って、エナメル質よりも柔らかく、酸への抵抗力も弱いため非常に虫歯になりやすいのです。

歯根の虫歯リスクを下げるためにも、歯科医院で定期的に高濃度フッ素を塗ることは効果的です。当院でも、フッ素配合のケアグッズを取り扱っております。

もし、商品の選び方で分からない事、不安な事がございましたら、お気軽にスタッフまで、お声かけ下さい。

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